- 2023.03.17
- スタッフ留学日記
カナダ留学のお客様から仕事仲間へ
こんにちは。
ピュアカナダ留学センター代表の小谷順士です。
今日はすっごくうれしかった出来事について皆さんにご報告差し上げたいと思います。ノバスコシア州在住のMadokaちゃんとは彼女が中学3年生の頃に出会いました。
早いものでもう10年以上ノバスコシアに住んでいる彼女、そんな彼女からの1通のメールで、とっても幸せな気持ちになり、そしてこれからが楽しみになりました!
■小谷さん、一緒にお仕事ができるかもしれません!!
彼女からこんな報告が届いたのは、僕の記念すべき(笑)50回目の誕生日のメッセージと共に届いた彼女からのメールでした。高校留学3年間、大学留学4年間を経て、社会人としてのキャリアを積んでいる彼女がEduNovaというノバスコシア州の教育機関をつなぐ組織で働き始めたとのこと、彼女の言葉を借りると「もしかしたら小谷さんといつか一緒に働ける日が来るのではと期待に胸を膨らましているところ」とのことです。
ノバスコシア州は僕自身が大好きで彼女におススメした場所、そして彼女が青春のすべてを過ごした場所でもあります。この場所で教育機関をつないでいるEduNovaに採用されたというのは、僕にとってもすごく大きなニュースでした。
■Madokaちゃんとの出会い
2012年、この記事を書いている約10年と6か月前、Madokaちゃんは高校留学を実現するために弊社と契約してくださいました。留学先はノバスコシア州教育委員会、カナダ東海岸にある4州のうち最大の街ハリファックスを要する人気の高い留学先です。
当時まだ中学生だった彼女は九州からお母様と一緒に弊社までお越しいただき、留学の実現について、そして成功について、色々とお話ししたことを覚えています。
様々な不安を抱えながらではありますが、キラキラした目をした彼女はお母様と共にしっかり準備を整えました。
今思えば、彼女のカナダ滞在がこんなに長くなるなんて想像もしていませんでした。
■旅立ち
とても素直な女の子、様々なアドバイスを真正面から受け止め、しっかりした準備を整え、親元を離れてノバスコシア州ハリファックスに旅立ちました。
大きなワクワクと少しのドキドキを持って出発した彼女にとっては、決して簡単ではない、でも次への飛躍につながる高校留学のスタートです。
■ぶつかった壁
とにかく英語力が低かったMadokaちゃんは、留学当初から勉強には苦労していました。エージェントには1年で4回(前期の中間&期末、後期の中間と期末)レポートカードが届きますが、常に彼女の担当者からは「Madokaは英語力をよりアップすることが必要です」と書かれていました。
しかしそんなことよりも大きな壁がMadokaちゃんにはありました。それはホストファミリーとの関係です。
■ホストファミリーとの関係
弊社では、ホストファミリーとうまく関係を作り上げるためのアドバイスに自信を持っています。そのため、弊社のお客様がホームステイ先でうまく行かないケースは極めて少なく、皆さんの努力の元、ハッピーな関係を築いてもらっています。
Madokaちゃんも我々のアドバイスに素直に従い、自分なりの努力を続けてくれていることが伝わってきました。
しかし残念ながら、彼女とホストファミリーとの関係が改善することはなく、彼女にとってはつらい時間を過ごさざるを得ない時期が続きました。
■友達との関係
ホストファミリーとの関係とは裏腹に、彼女は学校内にはたくさんの素敵な友達がいました。英語力はまだまだだったけれど、カナダの生徒、ギリシャの生徒、アフリカの生徒など、様々な友達がいて、学校では楽しい時間を過ごせていました。だからこそ、彼女は「この学校、大好き」と思っていました。
■勉強の状況
学校の友達とは良好な関係を築けていた彼女ですが、英語力が低く、残念ながら成績という意味では苦戦が続いていました。1年目の授業はほとんどが赤点ギリギリの成績で取得されたと記憶しています。
1年目の夏休み、日本に帰国した際には「Madokaは英語力が低いから、日本に帰国中も英語力を伸ばすためにチューターを雇うなどして英語力の改善に努めてください」とのアドバイスをもらうほどでしたので、2年目も決して楽ではないであろうことを予感させました。
■ノバスコシア州教育委員会へ相談
Madokaさんが直面していた問題は2点、ホストファミリーとの関係と、彼女の成績(英語力)でした。
彼女が当時通っていた学校はかなり小さな町にありました。教育委員会のホームステイコーディネーターに「新しいホストファミリーへの移動をお願いしたい」旨を相談し続けていましたが、残念ながら同エリア内には新しいホストファミリーを手配することができない、もし新しいホストファミリーに移りたい場合は「学校を変わらなければならない」と言われ続けて半年以上が経過してしまいました。
■彼女の気持ち
前述の通り、彼女は友達と良好な関係を築いていました。しかし相変わらずホストファミリーとの関係には苦悩していました。
この記事を読んでおられるあなたがこの状況であるなら「どうしたい」でしょうか?
彼女が出した結論は「私は学校の友達が大好きだから、ホストファミリーはこのままずっと継続します」とのことでした。
■日本のご家族様との相談
Madokaちゃんが「今の学校を離れたくない」という強い気持ちがあったことは理解しながらも、やはり「何かを変えなければならない」と感じていた弊社は、お母様、Madokaちゃん本人と頻繁にコミュニケーションを取り続けました。弊社の考えとしては「ホストとの関係性は彼女の成功に絶対に必要」と考え、卒業までの長い時間のことを考えた提案をつづけました。
留学しているのはMadokaちゃんですから、弊社では「決して無理強いはしない」ということは絶対的に決めていましたので、あくまでも彼女の気持ちを尊重しながらコミュニケーションを続けていました。
■気持ちの変化
やはり彼女も苦しかったのだと思います。もう何度目か分からないほど話したある日、彼女が「学校の友達とは離れるわけではない、新しい学校に移っても友達でい続けられるし、新しい友達もできるし、新しいファミリーと良い関係が築けたら最高かも」と気持ちの変化があったようです。
■新しい挑戦
彼女の気持ちの変化を受けて、我々はすぐに動きました。新しい環境で彼女が順応できるように改めて様々なアドバイスをしました。
彼女にとっても、ご家族様にとっても「新しい挑戦」ではありましたが、結果はすぐに表れました。元来明るい前向きな彼女は学内には新しい友達がすぐにできました。もちろん前の学校の友達とは関係性が続いていて、隣町なので頻繁に会えることも彼女の心を強くしたと思います。そして新しいホストファミリーさんといい関係ができはじめているとのことでした。
■劇的な成長
更に嬉しい副産物のお知らせがありました。それは新しいホストファミリー宅に移って2か月半後に届いたレポートカードの中身が劇的に良くなっており、更に「英語力が劇的に良くなっている」との報告までが届いたのでした。Madokaちゃん本人からも「移ってよかった」「辛抱強く話してくれてありがとう」とお喜びの言葉を頂き、ご家族様からもありがたい言葉を頂きました。
■卒業&大学
最終的に彼女はいい成績で卒業にたどり着くことができました。このころには彼女は「カナダで大学に進学したい」という希望を持っており、必死に勉強に取り組んだ結果でもありました。
Grade12の1学期目の英語の結果で「大学進学のために英語の結果が少し足りない」ということもあり、更なる頑張りなどもあり、大学にギリギリ滑り込むことができました。
■大学初日
3年間の高校留学を終え、そして新たな「カナダの大学での初日」を迎えた彼女からメールが届きました。書かれていたのはは驚きの内容でした。
「小谷さん、3年間高校留学をしたにもかかわらず、今日の大学の授業、何一つ分かりませんでした・・・・」とのこと(笑)
今となっては笑い話ですが、本当にその日のことはショックだったようですが、それ以降の努力の元、無事に4年間でカナダの大学を卒業されました。本当に素晴らしいですよね。
■社会人として
卒業から3年、彼女はいくつかの仕事に挑戦されたそうですが、この記事の最初に書いた通り「教育業界、州の組織であるEduNova」に就職をされました。
■EduNovaという組織
ノバスコシア州には公立大学、公立高校、私立語学学校、私立専門学校など多数の教育機関が存在しています。他州ではこれらの教育機関はバラバラに活動をしています。しかしノバスコシア州ではこれらの教育機関を州が1つの集まりとして連携させ、つながりを強化しています。
ノバスコシア州教育委員会(高校)を一定の成績で卒業した生徒は、ノバスコシアコミュニティカレッジでは「留学生料金ではなく、カナダ人料金で2年間在学できる」というように、他州にはない素晴らしい特典があったりします。
■今後
彼女の今後のEduNova内のポジションがどうなるか分かりませんが、ぜひとも彼女とお仕事が一緒にできたらうれしいです。
苦労もしたけれど、努力の結果、高校も大学も素晴らしい経験をされたMadokaちゃん。家族の応援のありがたさも心から感じておられる彼女は、今後留学を目指す方々にとってこれ以上ない素晴らしい「大先輩」だと思います。
今後、Madokaちゃんと一緒にお仕事ができるのが楽しみです!
ノバスコシア州教育委員会、そしてノバスコシア州の大学(弊社はSaint Mary's Universityと提携)、更に私立の語学学校であるECLC(East Coast Language College, Oxford International Halifax)と提携しており、非常に良い関係を築いています。
興味をお持ちの方はお気軽にお問合せ下さい。