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息子の高校留学2年目を終えて

スタッフブログ
高校留学2年目、苦しい時期を乗り越えた息子

  • 2022.08.31
  • スタッフ留学日記

息子の高校留学2年目を終えて

2022年6月28日、息子がカナダ高校留学2年目を終えて帰国しました。

彼のカナダでの高校留学は以下のような感じです。
都市名・・・ブリティッシュコロンビア州コールドストリーム
学校名・・・Kalamalka Secondary School
1年目・・・2020年11月7日~2021年6月27日
2年目・・・2021年8月28日~2022年6月28日
(1年目はコロナの影響で2020年9月開始予定が少し遅れました)


■苦しんだ2年目
息子の2年目を総括すると『徹底的に苦しんだ1年』だったと言えるでしょう。
何に苦しんだを一言で表現するのは難しいのですが、特に2021年11月~12月の約2か月は本当に苦しそうでした。
この2か月間、何度かZoomで話をしましたが、言葉に詰まったり、画面の向こうで急に声を震わせて涙を流したり、、、

■具体的に悩んだ内容
まず最大のきっかけはスペイン人の男の子との出会いでした。
2021年9月からの1年留学に来ているスペイン人留学生A君で、彼のホームステイ先には「日本人である息子、メキシコ人H君、そしてスペイン人A君」という3人の男子高校生が滞在していました。

彼がスペインからカナダにやってきたときには、仲良く過ごしていたようです。しかし彼の奇行が目立つようになってきたということを耳にし始めたのが9月中旬から10月にかけて。

例えば、何度も何度も「留学生3人の共同トイレで大便や小便をした後でも流さない」というのは、かなりパンチの強い嫌な出来事ですね。でもそのくらいだったらあれほど苦しまなかったのだと思います。

結局、このA君の様々な奇行を見かねたホストマザーが「ホスト宅から追い出す」という形でいったん決着したかに見えました。
しかしここからが一番苦しい時期に入ったようです。

ホスト宅を追い出されたのを「あいつがホストマザーに告げ口したから」と思い込んだのか、このA君がスペイン人グループに色々と事実でないことを広めたことにより、サッカーのとき、授業中などに他のスペイン人生徒の態度が大きく変わってしまったそうです(それまで仲良かったスペイン人も)
このA君が、カラマルカ高校のスペイン人グループのリーダー的存在だったことで、スペイン人の生徒達の大部分と疎遠になっていったというこの頃が苦しかったようです。

■手を差し伸べてくれた人々
息子の苦しい胸の内は、家族である僕達にはほんの少しだけ伝わってきていました。息子が僕達に打ち明けてくれたというよりは、学校の先生やホストファミリーからのメールで、親である僕達に伝わってきていました。
具体的には「最近、あなたの息子の笑顔を見ていない。少し話を聞いてみてあげてほしい」というような内容です。

①ホストマザー
一番の力になってくれたのはホストマザーだったようです。息子の様子にいち早く気づき、腰を落ち着けて話を聞いたり、アドバイスをくださったそうです。時に息子が素直に受け入れられないアドバイスもあったようですが、それでも親身になってくださったそうです。何よりも息子が話している最中に涙を流し始めると、黙って抱きしめてくださったそうで、その際に一番救われたと言っていました。

②学校の留学生担当の先生
彼女も息子の様子にいち早く気づき、息子に気を配ってくださったそうです。気づいてもらえる、声をかけてもらえるというのはすごく力になるんですね。

③学校の友達
複数の友達が力になってくれたようですが、特にスペイン人のA君と同じ名前の別のA君が「俺はお前のことを信じている」と言って力になってくれたというのは親として印象的です。
スペイン人の子達が息子に距離を置くようになって、ドイツ人の数人も同様の態度を取る生徒もいたようですが、変わらず傍にいてくれたドイツ人もいたそうです。
国籍ではない、その生徒との関係性が大切なんですね。

④家族
もちろん父母として息子の力になりたいと思い、何度かZoomで話を聞き、アドバイスをしました。彼の話にできる限り耳を傾け、少しのアドバイスをしたつもりです。毎回「少し楽になった」と言って、Zoomの最後には少し笑い合えました。妹たちとの他愛のない会話もすごく良かったのかな~と思います。


■失敗や困難の先
当時、日本から見ていて「ひょっとして鬱なのでは」と心配になってしまうような表情でした。本人も「俺、鬱に近いかもしれんわ・・・」と言っていました。
しかし、本人も僕達も「この経験は絶対にプラスになる」と言い続け、思い続けていました。そしてそれは間違いなかったと思います。
2022年1月の後半には表情が徐々に明るくなり、彼から出てくる言葉にも変化が感じられるようになりました。

息子が苦しい表情の際には、力になれない無力さを感じたときもありました。しかし同時に「あらゆる体験、壁、失敗は、彼の経験となり、成長となり、自信となる」と信じていました。そしてそれは間違いありませんでした。

周りの方の力を借り、やさしさを感じ、そして諦めない自分の努力の上に、彼は今、大きな成長と自信を得て、カナダ高校留学3年目に挑んでいます。

今年もきっと困難や壁に直面することはあるでしょうが、それでも時に周囲に甘え、時に自分の全力を出し切り、乗り越えてくれると信じています。

さあ、失敗も含め、たくさんの小さな成功を積み重ね、また更に成長した息子と再会できる日まで、親である僕達も恥ずかしくない生き方を貫いていきたいと思います。

■ご褒美は世界から届く
息子の1年目、ドイツ人留学生のジュリアンという親友ができました。しかし彼は1年で母国ドイツに帰国しました。
ジュリアンがドイツに帰国した1年後、なんと彼がお母様と一緒にドイツからカナダに旅行に来て、そして息子と会うためにヴァーノンまで来てくれたそうです。
ジュリアンは2年目を迎える息子に小さなプレゼントをドイツから届けてくれたり、そして2年目を終えるときには会いに来てくれたり、素晴らしい友情が続いているようで、厳しい1年の締めくくりのタイミングで親友と再会でき、息子にとっては素晴らしい時間となったようです!!

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